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見本2
【2154号 人の土俵で戦うな】
■人によって、能力を発揮できる分野はまちまちです。
賢さで勝る人もいれば、
他者より気合いが入っている、根性の座った人もある。
知覚する力に秀でている人もあれば、
人を動かす力が優れている人もある。
根気強い、我慢強いことが強みになっている人もあれば
人と仲良くなることに長けた人もある。
■大切なのは、自分がどの能力に秀でているか、
について、考えること。
そして考え続けること。
■ついつい人間は自分にないものを求めたがる
ものですが、そうではなく、
今、既に自分が持っていて、成果を出せる能力を
磨き続けたほうがはるかに勝ちやすいことを知るべきです。
そんなの当たり前じゃないかと思うでしょう。
しかしそれを実践するのはとっても難しい。
■たとえば、
昔の私は仕事するに当たって「頭の良さ」がなければ
成果を生み出せないと思っていました。
しかし「頭の良さ」の土俵で戦ったならば
これは何をどうあがこうと、
東大医学部やハーバードビジネススクールを
卒業した人間には逆さになっても敵いません。
■実際に、
東大医学部に進学した中学・高校の同級生が
何人かいるのですが、
すでにその頃から、頭のデキが彼らとは
遺伝子レベルで違うと感じていたものでした。(汗)
■圧倒的な差がついている状態で、
他人の土俵である「頭の良さ」に限定して
勝負に挑もうとしても、勝てるはずはないのです。
それでは
「他者の強みが発揮される土俵」
で戦うことになり、自分の強みに立脚した勝負には
ならないのです。
人のフィールドに出向くのではなく、
自分の土俵で戦うのが勝利の要諦。
■同じようにお相撲さんは、土俵の外で他の格闘家と
戦ってもおそらく勝てないでしょう。
土俵から出ずに、相撲のルール
(=自分が強みを発揮できるルール)
に従って戦うから有利に勝負を進めることが
できるのです。
■でも、たとえばですが、
私たちは「賢い人」を見ると無条件に
格好いい、
と思ってしまいますね。
■すごく論理的に、とっても賢そうにプレゼンテーション
している人などをみると、
「この人、すげぇ!」
なんて思って、無条件で、その人のマネをしたくなるもの
です。
なんといっても格好いいし、評価されそうだし、
目立つし、モテそうだったりもするから。(笑)
■でも、
ひょっとするとそこは自分が戦うべき土俵では
なかったりする可能性があることを考えなければなりません。
自分に合った(=成果を簡単に出せる)働き方、
あるいは仕事の進め方は人それぞれなのです。
■ほかにも、
▼きれいにプレゼン資料を作れる企画職
▼押し出しの強い豪腕営業職
▼異常に高いコミュニケーション能力を持った販売者
など、人によって、
「この人、すげぇ!」
「この人、かっこいい!」
「こんなふうになれたらいいなあ!」
なんて思うタイプの人があるとおもいますが、
憧憬(あこがれ)に引きずられて、
自分の強みでもないところに身の程を知らず、
この身を持っていかれそうになることが
危険なのです。
■ある種、先天的、あるいは後天的であっても早い段階で
その能力を発現させ、磨いてきた人をみて、
それが強みでもない者が後追いで、同じ事をしようと思っても、
決して先行者以上の成果を出すことはできないのです。
■仕事の進め方を決める上で大切なのは、
「格好よいかどうか、ではなく、
自分に合っているかどうか」
で決めるべきでしょう。
■ちなみに私はある時から、身の程を弁え(笑)、
「賢さ」
と違う切り口に土俵(勝てるルール)を見つけ、
そこから出ないようにするように気をつけることと
しました。
■そのときから、
無理せず、ラクに、機嫌良く、
遊びながら、楽しみながら、効率よく、
成果をあげることができるようになったのです。
無理に格好つけようとせず、
勝ちやすいところで勝つのがラクでいいですよ。
あなたが勝てる土俵はどこにありますか?
今日も人生とビジネスを楽しみましょう。
【今日のピークパフォーマンス方程式】
■他者の土俵で戦ってはならない。
■戦う時は自分のフィールド(自分の強みが発揮できるところ)
で戦うべし。
■格好よさにひかれて、自分の強みと違うとところに遠征しても
手ひどい敗北を喫することとなるだろう。
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