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6333号 鶏鳴狗盗(孟嘗君)の故事を通して、現代における「数千人の食客」について考える


■コロナに限らず、まるで先の読めない
 時代になりましたね。

 一寸先は闇。


 ならば将来、どんなことが起こり得るのか
 予測するのは大事だけれども、

 必ずしも予測通りになるとは限らないと
 認識した上で生きるしかありません。



■現に「100年に一度」クラスと
 いわれるの出来事が、

 ここしばらく、十年に一度、
 以上の頻度で襲いかかってきていますし、

 どれだけ想定しても
 想定外のことは起こり得ます。



■「今、この瞬間」

 さらには

 「なんとなくイメージできそうな
  数年から十数年先」

 までを意識しつつ
 キャリアの最適化を図ろうと努めても、


 不確実性の時代にあって
 その【賭け】に敗れることも、

 珍しいことではありません。



■そう考えると
 大きく変化する世の中にあって、

 うまくいかないことがあっても
 それは能力の有無というよりも、

 ある程度までは
 運の問題に近いようにも思えます。



■さいわい、

 予測が的中し、賭けに勝利し、
 環境に適応できたとしても、

 そもそもが
 一寸先の闇の時代ですから、


 かえって過剰に適応していた分、
 環境の急変が仇となる、

 なんてことも
 珍しいことではなさそうです。



■今が江戸の中期くらいなら、

 これから訪れるに違いないレベルの
 巨大な社会変動に遭遇することもなく、

 人生を全うできたのかもしれません。



■しかし、ますます変化が
 加速する一方の時代にあって、

 今、生きて、この文章を
 お読みくださっている人であれば、


 おそらく、生きている間に

 【明治維新クラスの大変動を1回、
  ないし複数回は間違いなく経験する】

 くらいに覚悟しておいたほうが
 よさそうです。


 (少なくとも私(鮒谷)は、
  そうした気持ちで生きています)



■とはいえ、

 「維新後の世界
  (もちろん喩えですよ)」

 など凡人の頭でいくら考えたところで
 限界があるし、


 であるならば、

 「予測を外したとき」
 「想定外のことが起きたとき」

 果たしてなにが頼りになるのか、

 シミュレーションしておいても
 良いかもしれませんね。

 (それもまた、
  一つの予測に過ぎないのですが)



■いろいろ考えましたが、
 とはいえ、

 それなりの精度で当たりそうかなと
 個人的に考えているのは、


 【多種多様な人との出会いを求め、
  その関係性を維持・構築して、

  助け合い共同体を進化&深化させておく
  ことが、万一の際の互いの命綱となる】


 という仮説。



■不測の事態に見舞われたときの問題は

 「自分の力のみを頼っていると
  一切のリカバリーが効かない」

 ところにあります。



■人生やキャリアにおいて、
 最初から賭けに敗れてしまった、


 あるいはある時点までは
 うまく行っていたけれども、

 途中で適応できなくなったとしても


 【相互の協力を前提とする、
  良好な人間関係のプラットフォーム】

 さえあれば、

 その関係性がセーフティネットになって
 再起を遂げる糸口をつかめる、

 ということは普通にありそうです。



■もしも自分が環境に適応できず
 ふるい落とされたとしても、


 多様性のある
 プラットフォームに身を置いており、

 さらには、

 できることなら自身がバーチャルな
 ネットワークの拡張&深化に尽力してきた、


 そんな多種多様な人とつながる
 豊かな関係性に恵まれていれば

 【キャリア的、経済的に即死する】

 可能性を相当、
 減じられそうに思いませんか。



■これが、

 今、たまたま時代に
 最適化できているからこれでいい、

 と考えて

 「孤高の人」

 を貫いていたら、
 そのときはいいかもしれませんが、


 いざというときに
 環境変化に耐えきれず、

 あっという間に
 窮地に陥ることでしょう。



■こうした話をするたびに
 思い出す故事成語があります。


 戦国四君の一人、孟嘗君に由来する

 「鶏鳴狗盗」

 という言葉がありますね。



■もしご存じない方は、少し長いですが
 以下をご覧ください。


 -----------------------


 (前略)


 紀元前299年に秦の昭襄王は、

 田文(筆者注:孟嘗君のこと)を
 宰相として迎え入れようとした。


 田文はこれに応えて秦に入ったが、
 ある人が昭襄王に、

 田文は当代一流の人材であるが
 斉の人間であるから、

 秦の宰相になっても
 斉の利を優先するに違いない。


 斉に帰せば秦の脅威となると進言、

 昭襄王はこれを容れて田文が
 滞在している屋敷を包囲させ、

 田文の命は危うくなった。


 田文は食客を使って
 昭襄王の寵姫に命乞いをしたが、

 寵姫は田文の持つ宝物

 「狐白裘(こはくきゅう)」

 と引き替えなら
 昭襄王に助命を頼んでも良いという。

 しかし、田文は秦に入国する前に
 昭襄王にこれを献上していた。


 悩んでいた所、食客の一人である狗盗
 (犬のようにすばしこい泥棒)が名乗り出て、

 昭襄王の蔵から狐白裘を盗んできた。


 これを寵姫に渡すと、
 その取り成しによって屋敷の包囲は解かれ、

 田文はひとまず
 危機を逃れることができた。


 しかし昭襄王の気が
 いつ変わるかわからない。

 そこで田文は急いで帰国の途に着き、
 夜中に国境の函谷関までたどり着いた。


 しかし関は夜間は閉じられており、

 朝になって鶏の声がするまでは
 開けないのが規則だった。


 すでに気の変わった昭襄王は
 追っ手を差し向けており、

 田文もそれを察して困っていたところ、
 食客の一人である物真似の名人が名乗り出た。


 そして彼が鶏の鳴きまねをすると、
 それにつられて本物の鶏も鳴き始め、

 これによって開かれた函谷関を抜けて、
 田文は秦を脱出することができた。


 昭襄王の追っ手は
 夜明け頃に函谷関へ着いたが、

 田文らが夜中に関を通ったことを知ると
 引き返した。

 こうして田文一行は虎口を脱した。


 常日頃、学者や武芸者などの食客は、

 田文が盗みや物真似の芸しか
 持たないような者すら食客として
 受け入れていたことに不満だったが、

 このときばかりは
 田文の先見の明に感心した。


 「つまらない才能」あるいは
 「つまらない特技でも、何かの役に立つ」

 を意味する鶏鳴狗盗(けいめいくとう)の
 故事はここから来ている。


 (後略)


 -----------------------



■私(鮒谷)は

 「多様性を持つコミュニティ
  (ネットワーク)づくり」

 についてを考えるとき、
 いつもこの故事を思い出すのです。



■予測できない環境変化が起きたとき、

 誰が、どのような形で
 助けてくれるのか、

 分かったものではありません。



■孟嘗君には数千人に及ぶ食客が
 いたそうですが、

 先に紹介した通り、中には

 「盗みのプロフェッショナル」
 「ニワトリの鳴き声だけが取り柄の男」

 もあったわけです。



■まさか孟嘗君も、

 こうした人たちに命を助けられるとは
 思ってもみなかったはずですが、


 そんな人たちも含めて食客として
 養っていたというのは、まさに

 【無用の用(違う?)】

 と思わずにはいられないのです。



■今の時代、

 「何千人もの食客」

 なんてものに
 現実味はありませんが、


 これを

 「何千人もの人との、
  緩やかなつながり」

 と捉え直してみてはどうでしょう。



■私(鮒谷)は、

 このメルマガを通して長い人では
 二十年近く、ご縁を温めてきましたが、

 これこそがまさに

 「何千人もの食客」

 ならぬ


 「何千人もの方々との、
  緩やかなつながりづくり」

 だと思って
 取り組んできたつもりです。



■毎日、それなりのボリュームのある
 メルマガを配信するのは、

 正直、なかなか大変ですが、
 それでもなお、

 6,300日以上、一日も欠かさず
 お届けし続けてきたのは、


 まさにこの

 【バーチャルネットワークの
  拡充&進化・深化】

 を意識してのことでありました。



■こうしてつながっている方々からは、

 今、行っていることについての
 アドバイスや協力をいただくこともあれば、

 お客様になってくださる方も
 あります。


 反対に、私(鮒谷)のほうから、

 微力ながら、出来る限りの協力をさせて
 いただくこともあります。



■つまり

 【相互の協力を前提とする、
  良好な人間関係のプラットフォーム】

 を作るために、

 莫大な時間&体力&認知資源も
 投資してきた、

 ということになるでしょう。



■それは先に紹介した


 【多種多様な人との出会いを求め、
  その関係性を維持・構築して、

  助け合い共同体を進化&深化させておく
  ことが、万一の際の互いの命綱となる】


 という仮説についての、

 長い時間をかけての実地検証
 (現在進行系)でもあった、

 といえそうです。



■そしてこの仮説は、

 長らく無數の有形、無形の
 メリットを享受してきて

 既に私(鮒谷)の中では

 【ほぼ実証されたもの】

 として認識されています。


 それゆえますます、力を入れて、
 以上の取り組みを行っているのです。




 今日も人生とビジネスを楽しみましょう!


 【今日のピークパフォーマンス方程式】   ■時代は急速に変化し、しかも予測不能だ。   ■個々人が今現在、さらに近未来の環境に    最適化しようとしたところで、    時代の変化は予測不能なるがゆえに    かなりの部分、運の要素が混じってくる。   ■つまり、自分の能力を完全に信じ切り、    誇示している環境適応者がいたとすれば、    その人は単に状況を俯瞰できていない、    だけと言えるだろう。   ■環境の変化は予測できないからこそ、    多様な人との繋がりを持っておかないと、    変化とともに突如、人生&キャリアが途絶    することも珍しくなくなるだろう。   ■予見不能だからこそ、    あらゆるタイプの人と仲良くできる力    (コミュニケーション能力)を鍛え、    さらにはその能力を用いて、相互扶助の    文化を持つコミュニケーション    (プラットフォーム)を構築するのに、    その余裕があるうちから、時間をかけて    取り組んでおきたいもの。   ■その際、孟嘗君の鶏鳴狗盗の故事を    イメージすると実行に移しやすい。

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