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5985号 書けないことは話せない


■先日、

 積読になっていた文藝春秋2020年1月号を
 読んでいると、

 「危機を蘇生に」

 というタイトルで、

 『ローマ人の物語』等を
 著してこられた作家の塩野七生さんの、

 以下の文章が掲載されていました。


 (ここから)
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 帰国して日本にいると、
 やはり面白いことに出会う。


 「桜を見る会」もその一例。

 参院の予算委員会での〇〇〇〇議員の、
 質問を重ねることでの追求ぶりは見事だった。


 まず、この種の席ではありがちな
 感情的なところは少しもなく、

 声も荒げずに理路整然と
 追求するところがよい。


 しかも、首相がそれに答えるや
 ただちに別の角度から球を投げてくる
 論法に至っては、

 この人、文章が書けるなと
 思わせる出来で、

 テレビ中継を見ていた私は、
 このまま起せば立派に一文になると感心した。


 ※「危機を蘇生に」作家 塩野七生
  文芸春秋2020年1月号より


 ※当メルマガにおいてはつねに政治的な
  意図は一切含ませておりませんが、

  誤解を防ぐため、本文中では実名登場
  していた議員名を敢えて伏せております。


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 (ここまで)



■この文を読んで

 「おお!」

 と思ったところがあったのですが
 その箇所は、


 塩野七生さんが、ある国会議員の
 追求(話す姿)を見て、

 「この人は、文章が書けるなと
  思わせる出来で」

 という

 「書く力」

 に言及されていたところ。



■これはもう、
 間違いのないことですが、

 文章を書き続けている人は
 理路整然と話せるようになります。


 特に、一つのテーマを深掘りして
 書き続ければ、

 当該テーマについてあらゆる角度からの
 視点を持てるようになるし、


 こうしたトレーニングを
 繰り返しているうちに、

 対象についての、
 前から、後ろから、上から、下から、

 あらゆる方面からの立体的な像を
 捉えられるようになるのです。



■さらに書き続けていくと、

 その像についての全体像を
 把握しつつ、

 ある部分について拡大すれば、細部に
 ついてもいくらでも語れるようになるので、


 対象としているテーマについて、

 自在に引いたり寄ったりしながら
 書くことが出来るようにもなるはずです。



■書くことが出来るようになるから、
 話もできるようになるのです。


 自覚の有無に関わりなく、

 どんな人も、話をする前に
 頭の中で話すことを考え、

 考えたことが言葉となって
 紡ぎ出されていくわけですから、

 書ける人が話もできるように
 なるのは当然のこと、



■それなりの書く経験を重ねると、

 誰かに何かを問われても
 慌てることなく、

 これまでに思索し、さらには
 言語化してきたことについて、


 尋ねた人が興味・関心を
 持っていることに対して、

 ピントを合わせ、求められる話を
 的確に出来るようになるに違いありません。



■私(鮒谷)も、

 自身が関心を持って取り組んできた
 テーマについては、


 日記やメールマガジンを通して
 ひたすらに書き続けてきましたので

 (具体的には毎日、最低でも数千字、
  これを30年、およそ10000日、

  つまり累計、数千万文字、の
  執筆トレーニングを続けてきたので)


 年間プログラムや放談会、
 あるいは個別コンサルティングにおいて、

 自分の専門領域内において
 受けた質問については、


 回答に苦慮したり、
 立ち止まってしまったことは、

 ただの一度もありません。



■少なくとも、

 自分の考えていることについて
 質問の意味をその瞬間に咀嚼したのちは、

 ほとんど反射的に、

 「全体像 → 拡大像 → 全体像 → 拡大像、、、」

 を繰り返しつつ、

 問われていることに対する回答を、
 一定の水準でできているのでは、

 という自負があります。


 もちろん、まだまだ改善、改良の余地は
 あることは承知の上でではありますが。



■逆に言うと、

 専門外のテーマについても、昔は
 頑張って答えようとしていましたが、


 よく考えると、
 専門領域以外のテーマについて

 (例えば、今後の世界経済の動向やら、
  個別企業の業績や株価についてなど)、

 そこまで関心を持って、

 専門的に学ぶこともなければ、
 書いたこともないものについては、


 そもそも語れないし、
 語る資格もないので、

 今でははっきりと

 「それは私(鮒谷)の専門では
  ございません」

 と伝えるようにしています。


 そして、それは最も誠実、かつ
 真摯な対応だと考えています。



■話が少しそれましたが、つまりは、

 「書ける人は話せるし、
  話せる人は書ける」

 ということです。


 裏返せば、

 「書けない人は話せないし、
  話せない人は書くこともできない」

 ということです。



■もちろん、

 中身のないことをペラペラと
 話すことはできるかもしれませんが、


 一定以上の知識や経験、能力を
 持った人が見れば、

 あっという間に
 実体を見破られることでしょう。



■そうした見る目を持つ人にも、

 「あ、この人は本物である」

 と評価されるようになるには、


 自身の専門とするテーマを設定し、
 書き続け、さらには話し続け、

 書く能力と話す能力をバランスよく
 強化していく必要がありそうです。



■前者(書く力)を鍛えれば、
 自ずから後者(話す能力)も鍛えられ、

 後者を鍛えようとするならば、

 自ずから前者(書く能力)を
 強化せざるを得なくなるのです。



■両者は螺旋階段のように、

 片方のレベルを上げれば、
 もう片方も引き上げられる、

 ものであり、


 このことを理解して
 バランスよく筋トレするのが、

 思考力や発信力を高めるための
 最も効果的なトレーニングとなるのでは、

 そんな風に考えています。



■本日の内容は、

 塩野七生さんの文章に触発されて
 考えたことを書いてみました。


 たとえば今日の話についても、

 こうして頭の中で思索し、
 一旦、言葉として記述したからこそ、

 今後、こうしたテーマについて
 どこかで語る機会があれば、

 (自身が考えたところまでは)

 安心して語ることが
 出来るようになるわけです。



■ひとつの情報に触れても、

 一旦、自分の中で思索し、
 咀嚼する訓練を行わなければ

 (上述の通り、咀嚼するための
  最高の訓練は書くこと、なのですが)


 いつまでたってもインプットした知識を
 自家薬籠中のものとすることができず、

 入れては揮発し、
 入れては揮発し、

 が繰り返され、

 必要な時に必要なことを取り出せない
 (=書けない、話せない)

 ということになるでしょう。



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 今日も人生とビジネスを楽しみましょう!


 【今日のピークパフォーマンス方程式】   ■書く能力と話す能力は車の両輪のごとく、    互いに密接に関連しており、    どちらか一方を引き上げようと    するならば、    自ずから、もう片方も引き上がるもの。   ■特に、はじめは書く力の強化に努めると、    話す力も高まっていくことだろう。    書いた内容は語れるが、書けない内容を    話すことはできないものである。   ■もし、あなたが他者から本物である、と    評価されたいのであれば、    ひとつのテーマを定めて書き続け、    さらには話し続けてみてはどうだろう。   ■こうした訓練をバランス良く行い続ける    ことで、思考力や発信力が高まり、    必要な時に必要な、的確なアウトプットを    取り出せることになるのである。

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