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5506号 世間知らずに対して「あなたは世間知らずですよ」と教えてくれる人はない


■今日は

 「コミュニケーションが不得手な人」

 と遭遇した人の話を記します。


 一般には、

 「コミュニケーションが苦手な人」

 と聞くと、

 内気で、人見知りする性格で、
 人と対面しても挙動不審になってしまう、

 そんなイメージを持たれるかもしれません。



■でも、一見、

 「誰とでも気軽に話ができ、
  コミュニケーションを上手に行えている」

 風に見えるけれども、その実、

 (おそらく当人も気づかず)

 「コミュニケーションに難のある人」

 となってしまっている、
 そんな残念な人もあるものです。



■その昔、

 年の頃は30歳くらい、さして親しくもない、
 せいぜい名前を知っているかどうか、

 くらいの(高校の)後輩がありました。


 名前を知っているかどうか、
 くらいですから、もちろん

 (いちおう、同じ学校を卒業したという
  共通項があるだけの)

 「名ばかりの後輩」

 です。



■その「後輩」が、

 ある年の暮れ、年末恒例の同窓会が
 終わろうという、まさにそのタイミングで、

 突然、馴れ馴れしく

 「鮒谷さん、儲かってるんすよね。
  どうせ経費なんだから奢ってくださいよー」

 と声をかけてきたのです。


 繰り返しますが、さして親しくもない、
 名前を知っているかどうか、

 くらいの距離感の「後輩」です。



■この言葉を聞いたとき、
 私(鮒谷)は唖然としました。

 彼のこの発言(&態度)に、
 きっと悪気はないのでしょう。

 でも、30にもなって、
 いくらなんでも、これはない。



■まず、

 「距離感が縮まっていないのに、
  親しげに距離を詰めてこようとする」

 ところが気になりました。


 親しくない人から、親しげに
 (というよりも、馴れ馴れしく)

 話しかけられて、居心地の悪さを感じたことの
 ある人は少なくないのではないでしょうか。



■この場合、話しかけてくる当人自身が、

 「自分は社交的であり、
  コミュニケーションの達人である」

 的な感じで思い込んでいるのだから、
 タチが悪い。



■突然、よく知りもしない人から
 話しかけられて困惑し、

 二の句を告げられなくなっている
 ところに、


 コミュニケーションを図るにあたって
 妙な主体性を発揮して、

 距離を置こうとしているのに
 気づかず、

 「一人、軽薄に話し続ける」

 タイプの人、ありますね。

 まさにあの感じ。



■困惑する私に向かって
 一方的に話しかけてくるわけです。

 「鮒谷さん、儲かってるんですよね、
  どうせ経費なんだから奢ってください」

 って。


 儲かっているかどうかはともかくとして
 こちらとしては、

 「てか、そもそも、あなたは誰なの?」

 と思います。



■もちろん、距離感の近い後輩から

 「ふなさん、
  今日は(も)ゴチになりますーー!」

 みたいなのは、全く問題ありません。

 というか、むしろ、嬉しいもの。


 (いちおう)先輩である私に対して

 「ふなちゃん」

 とか呼ぶ後輩までいるくらい。

 でも、そういうのもアリですね。



■こうした、

 距離感を縮めつつ、
 ギリギリ、親しき仲にも礼儀あり、

 を地で行く関係を作れる人は
 良い意味で

 「空気を読める人」

 と言えるのかもしれません。


 でも、それは結構な高等技術であり、

 万人が使いこなせるものでもないように
 思います。



■それとは真逆な感じの接し方をされた上に、
 さらに追撃の

 「どうせ経費なんだから、
  おごって下さいよー」

 とかの言葉を発せられても、という話。



■軽い気持ちで、

 「どうせ経費だし」

 と言ったのかもしれませんが、

 そもそも商売と関係のない、ただの後輩との
 飲み会みたいなお金は経費に入れられないし、


 よしんば、仮にもし、入れられたとしてさえ、
 オーナー企業の社長にとっての経費は、

 「あなた(=その後輩)」

 が思っているような、

 「(勤務先が与えてくれる)
  タダ飯が食える特典」

 といった意味合いでの

 「経費」

 ではありません。



■オーナー企業の経営者にとっての
 経費、とは、

 自分の懐の痛まぬ、
 勤務先のカネではなく、

 リスクを取って戦い、
 血と汗の結晶から生まれてきた

 「身銭」

 なのです。



■こういった

 「文脈を理解せぬ人」

 に出会うと本当にガックリ(というよりも、
 よりハッキリ言えば、イラッと)きます。


 こうしたことを

 「知らないのだから、
  しょうがないよね」

 で済ませることができるのは
 せいぜい20代の前半まででしょう。



■ある年齢を過ぎて、

 「知るべきことを知らない」

 人は、ただの不勉強、世間知らず。


 世の中は不勉強な人、世間知らずな人に
 対して、そこまで寛容ではありません。



■たとえば、

 通帳等の改竄をわかった上で、
 銀行からの融資を得て、

 不動産投資で損失を被って、
 某銀行を訴える、

 なんて言っている人が(仮に)あったとして、
 その人を

 「なんて可哀想な人なんだ、
  深く同情します!」

 という人はありませんよね。



■残念ながら、


 「いい年をして、
  知るべきことを知らなかった。

  いい年をして、
  やってはいけないことを知らなかった。

  いい年をして、
  自己責任の精神が欠如している」


 のだから、

 「まあ、自業自得だよね、」

 という目で世間は見るだろうな、

 ということです。



■けっして、私(鮒谷)がそう思っていたり、
 言っているわけではありませんよ、念の為。


 ただ、世間様はきっと、そのように
 捉えるのだろうな、

 という話。



■こうした不勉強で世間知らずな、

 「知るべきことを知らない」

 人に対して、
 世の中の人は寛容ではありません。

 いい悪いではなく、
 世間とはそういうところです。



■気づかぬ内に、
 なにか、しでかしてしまっても、

 「心の中で、あーあ、と思われながらも、
  わざわざ指摘することもない」

 とスルーされるところなのです。



■近しい関係であればまだしも、
 そこまで深い関係があるわけでもなく、

 その上さらに、距離感の掴めない、
 「痛い人」であったら、


 なおさら、余計なことを言って、

 わざわざ嫌われたり、疎んじられたり、
 反感を買ったりする必要はないのだから、

 そっと遠ざけられて、それで終わりです。



■翻ってみると、私(鮒谷)自身も
 ひょっとすると

 「知るべきことを知らなかった」

 ことによって、

 そっと離れていかれた方が
 あったかもしれません。

 いや、きっと間違いなくあったのです。



■だからこそ、

 やはり人間、一定の年齢に達するまでに
 経験を重ね、勉強をして、いろんな人と付き合い、

 「知るべきことを知っている」
 「常識をわきまえている」
 「文脈を理解している」

 ことは大事なのだと思います。



■分からないのなら、

 せめて調子に乗って、ペラペラと
 余計なことを話さないことですね。


 土地勘がなければ、
 地雷原を歩くような心持ちで、

 慎重にコミュニケーションを図る
 必要がある、

 と言えるでしょう。


 以上、

 人の振り見て我が振り直せ、
 以て他山の石とせよ、

 という話でした。




 今日も人生とビジネスを楽しみましょう!


 【今日のピークパフォーマンス方程式】   ■人間関係において、距離感の掴み方が    分からず、土地勘もないのであれば、    「口数を少なくして、防衛する」    ことを優先すべきである。   ■相手を顧みず、どんどん距離を詰め、    挙句の果てに見当外れな発言をすることで    拒絶されるくらいなら、    ゆっくりと慎重に関係性を深めていった    ほうが、はるかに良いのである。   ■とはいえ、一定の年齢になったら、    相応の経験を重ね、学習を行い、    自らの責任において    「知るべきことは知っておく努力」    をしておく必要があるだろう。   ■世間知らずな人に対して    「あなたは世間知らずですよ」    と教えてくれる人などいないからである。

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