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3520号 怒りっぽい人はアホな人


■過去のメルマガにおいて、

 「具体と抽象を行き来する」

 というテーマは何度も書いてきました。

 今日はそのメリットの一つについて考えたことを
 自身の備忘を兼ねて以下に記します。


 ※なんだか分かりにくいと思われる方は
  今日の内容は(今日の内容も!?)スルーでOKです。



■(本文ここから)


 私たちが日々、経験する具体的な出来事や状況は、

 「分かりやすく、身近で、イメージしやすく、
  したがって、より主観的で、感情が動きやすい」

 性質のものです。


 楽しいとき、嬉しいときにはただその感情を
 味わえばいいですが、

 苦しいとき、辛いときには

 「具体的なことを抽象化してみる
  (=抽象の階段を一段上げてみる)」

 のが効果的。



■こうすることによって

 (抽象思考を扱い慣れていない人にとっては
  分かりにくく、イメージがつきにくいかもしれませんが)

 対象との距離を引き離し、
 客観的に眺められるようになり、

 怒りや悲しみや苦しみ、悩みを
 軽減させることができるようになるでしょう。


 「主題を具体の世界から抽象の世界に移行させることで、
  出来事と感情のリンクを弱めることができるから」


 です。



■分かりにくいと思うので、
 少し具体的な話をいたします。


 たとえば世の中には常に怒っている人がありますね。

 こういう人は

 「デフォルト怒りモード」

 の人といってよいでしょう。


 ※それ以外にも

  「デフォルト後ろ向き」「デフォルト悲しみ」
  「デフォルト嘆き」

  などいろんなバージョンがありそうですね。



■今回は「デフォルト怒りモード」の人について
 考察いたします。


 人が何かに怒るときには必ずそこに具体的状況が
 あるわけですが、

 現象をより身近に、そして主観的に捉えるほど
 怒りはどんどん増幅していくもの。



■昔、ある先輩経営者(私ではありませんよ)が

 「怒りっぽい人はアホな人」

 と言ったことがあります。


 なぜ怒りっぽい人がアホなのかというと、

 この人は具体的文脈を抽象化させ、
 自分を客観視することができず、

 したがって、自分視点から離れられず、
 怒りの回路の増幅が習慣化された人だから、

 だそう。



■なるほど言われてみればそうかもしれません。


 自覚なくではありましょうが、

 自ら、自身を逃げ場のない世界に閉じ込めて
 いるにもかかわらず、

 その状態を俯瞰できず、閉じられた世界で
 己の怒りをエネルギーとして更なる怒りを増幅させていく、

 という悪循環から抜け出せない人は
 世の中に確かにありそうです。

 (私もそうなることがあります 汗)



■この人はその時点で、生きている世界の外側に
 思いを致すことができなくなっており、

 「自らを今の状況そのものから一部分たりとも
  切り離せず、

  ゆえに、抽象化された世界を想像できない人」

 だから

 「頭の悪い人」

 と、その先輩は言ったのでしょう。



■この状況から抜け出すためには、

 対象と自分を具体的文脈から離して抽象化し、
 上から眺める視点が必要です。

 言葉を換えると、置かれた状況から固有の状況を捨象し、
 本質だけを掴み取る必要がある、ということ。



■そもそも、

 同じ人が同じような状況に遭遇し、
 同じように2度も3度も4度も5度も怒っているとすれば、

 取り巻く状況が悪いのではなく、
 原因の多くはその人にあるはずです。


 そういったところに立ち返って
 改めて考えてみると、

 「自らの認知や思考のパターンに原因があったり」

 あるいは、

 「繰り返し怒りをもたらす元凶を取り除いて
  こなかったから」

 といったことが見えてくるかもしれません。



■それが分かれば、

 自分の認知パターンを切り替える必要性が
 理解できたり、

 以後、怒りの要因が発生しないようシステムを
 構築する、

 という対処法が考えられたりもするものです。



■いずれにせよ当該文脈から一歩外に出なければ、

 永久に解決のつかない(=同じ事を繰り返す)ところに
 いるにもかかわらず、

 抽象化思考を働かせない人が「アホな人」なのです。

 (繰り返しますが、私の言葉ではありませんよ)



■そんな残念な人にならないよう、

 目の前に起きている現象から一段、また一段、
 状況を俯瞰できるところまで上り、

 (=トヨタの「なぜを5回」と通底するものがあると
   思われます)

 より本質、核心に近づいていくのが
 抽象化思考であるといってよいでしょう。



■もちろん、このプロセスをどこまで繰り返しても、
 所詮は相対的な世界の枠内での試行錯誤に過ぎません。

 ですから、問題が完全解決することはありません。
 (怒りがなくなるわけではありません)

 せいぜい「よりよい」程度の解決策までしか
 導かれることはないでしょう。



■けれども辛い、苦しい、大変だ、と言い続けるくらいなら、

 たとえ少しづつであっても生活を改善するために
 抽象化思考をフル活用してみてはどうでしょう。

 いくら大変な環境にあっても、
 その状況を嘆くだけでは何も変わりません。



■いったん、そんな感情を自分から引き離し、引き剥がし、
 より抽象化させた本質的な、文脈依存度の低い、

 したがって汎用性の高い、認知・思考パターンを
 形成する努力を行ったり、

 今、起きている不都合を解消するための
 システムを作る、

 という発想を持っても良いと思うのです。



■人間ついつい、自分が正しい、というところから
 思考をスタートさせがちですが、

 それは具体的状況に対して条件反射的に
 反応しているだけのこと、

 あるいは、主観が生み出す世界に、
 まるごとこの身を委ねているだけのこと。


 そのような姿勢のままで問題が解決されることは
 ありません。



■以上のようなことを前提として考えると、
 さまざまな問題や困難に見舞われた際に、

 対症療法的な「癒し」による敵前逃亡的対処ではなく、
 問題に正面からぶつかり、乗り越えていく、

 知的、身体的努力が必要であろうと
 私は考えて生きてきました。

 (これからもそのつもりです)



■物事を抽象化して考える、

 というのは確かに慣れないうちは大変に神経を使う
 営為ではありますが、

 いったん習慣と身につけることができれば、
 やがて心が平穏になっていくでしょう。



■すると、

 毎日が本質的改善の積み重ね、
 という生活になるので、

 時間の経過とともに、
 明るく楽しくなっていくのは当然であろう、

 という風にも考えています。


 具体と抽象を行き来させるメリットは、
 実はこんな程度に留まるものではありませんが、

 今日は数あるメリットのうちの一つについて
 (自戒と備忘を兼ねて)記してみました。



 今日も人生とビジネスを楽しみましょう!


 【今日のピークパフォーマンス方程式】   ■辛いこと、苦しいこと、面倒なこと、うっとうしいことが    あっても、具体的な文脈からは極力離れて、出来る限り、    抽象的にその事態を捉えるように心がけたいもの。   ■そのためには「なぜを5回」のような考え方は効果が    あるだろう。   ■対症療法ではない、本質的な解決を行う習慣を身につければ、    生きていくうちに人生がどんどん明るく、楽しくなっていく、    そんな風に思われる。

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