■昨日のメルマガでは、 「自分にとっての適材適所」 がどこにあるのか、 よく考える必要があるのではないか、 という問題提起をいたしました。 ■他者にとっての「適所」と 自分にとっての「適所」は違う。 全員が同じところを目指して 戦う必要はなく、 一人ひとりが自分にもっとも適合する 場所で活動できれば、 自身にとっても、社会にとっても、 幸福なことではないか、 ということなのです。 ■従って、著名な先生や、素晴らしい成果を あげた実業家といった人が、 その人が(たまたま)その世界、 そのやり方で成功を収めたから、 という理由だけで、 各人個別の適性や興味関心の分野が あるにもかかわらず、一律、 「皆さんも◯◯すべきだ」 といわれることがあったとしても、 必ずしも、その意見に従う必要はない、 と思っているのです。 ■既述のとおり、 その人に適性があり、成功されたからと いって、 他の人にその法則、方程式が 適用されるとは限りません。 ある人にとっては、その世界で 「水を得た魚」 になれたのかもしれませんが、 別のある人にとっては 「陸に上がった河童」 になってしまうかもしれませんね。 ■ということで、 「適材適所」 という使い古された言葉について、 そういったことを前提として、 今一度、考えていただきたいのです。 ■たまたまその人がその世界、その分野で 「適材」であっただけで、 あなたがそのフィールドにおいて 「適材」であるかどうかは、 また別の問題。 そういうことを冷静に、客観的に 考える必要があると思われるのです。 ■たとえば私でいえば、 (以下は一つの例に過ぎませんが) 「気合と根性で営業せよ」 とか、 「毎日、10通ハガキを書け」 「中国語を学んで、 成長を続ける中国マーケットを攻めよ」 「MBAを取って、知力で勝負」 といわれても、そもそも、 そこの場所は私の舞台ではありません。 ■私の舞台ではない、というのは、 私の適性には合わない、 私の強みとは思われない、 また、 私の感性に合わない、 そこに欲求が湧いてこない、 想像しても楽しくない、 ということですから、 そこで戦っても勝ち目はないのです。 ■反対に、 こういうところに適性がある人であれば、 そこの世界で努力を努力と感じることなく 勝利を収めることができるでしょうから、 それこそまさに、 「適材適所」 「水を得た魚」 「所を得る」 という状態を手に入れた幸せな状態と 言ってよいでしょう。 ■このことは私にとっては 「自明以下のこと」 といってもよいのですが、、、 にもかかわらず、 著名人や実績のある人が、 (以下、あくまで一例ですが) これからは英語を勉強せよとか、 IT学べとか、MBA取れとか、 ◯◯の資格を取得せよ、とか、 外資に行け、とかこれからは中国だ、 アジアだ、 とか言うのを聞くと、 すぐに 「あっちへフラフラ、こっちへフラフラ」 してしまう人が多いのはどうしてなのでしょう。 ■もちろん、それらの人が 「◯◯せよ」 といわれるのには 十二分な根拠があり、正当性があるのは いうまでもありませんが、 同時に、 自分の適性や志向を全く考えることなく、 「この人が推奨しているから」 というだけで、盲目的に、 やれ、英語だ!それ、ITだ! ほら、MBAだ!やっぱり、中国だ! (以上、しつこいようですが、 あくまで一例ですよ) ということになってしまうのは 一体、どうしてなのだろう、 ともおもうのです。 ■たとえ海外の市場が伸びる、 日本は外に打って出なければジリ貧だ、 ということが真実であっても、 (実際にその通りだと思います) ▼致命的に語学に興味が持てない とか ▼外国人に対して極度の恐怖感!が ある とか ▼極度のIT音痴で、関心も湧かない といった人が無理やり、海外に出て戦おうと おもっても、ITの勉強をしようとしても、 「大して役に立たない、その他大勢」 になるのは自明のことではないかと 思うのです。 ■以上のことに適性のある人は 当然のことながら、そこで戦う。 しかし、明らかにそこで活躍できないことが 予見、予想されるのであれば、 他の場所を探すほうがはるかに賢明だと 個人的には思われるのですが、間違ってますかね、、、 ■極論をいえば、 巷で必要といわれているようなことが 一切できなくても、 「適性があり、好きで、没入して、 そこで価値を生み出している」 たとえば、ある種の職人さん、 漆職人さんとか、金型職人さんとか、 画家さんとか、音楽家さんとか、 (その他、無数の職業、以下略) という職業に就いて、 たとえば、各界の著名人が薦めるようなことを なんにも学んでいない、けれども、 「水を得た魚」 状態で心身ともに健やかに、楽しく、 仕事されている人はゴマンといらっしゃるのです。 ■ということで、いくら著名人が、 「これからの時代に絶対に必要」 と言われていることを聞いても、 無条件に受け入れる必要は一切なく、 一旦、自分の頭で考え、咀嚼し、 自分の経験や能力や志向とマッチしている のかどうか、検討しなければ意味が無い、 そんな風に考えているのですが いかがでしょうか。 ■それを無視して、 「この人が◯◯資格を取ることを勧めて いたから取り組んでみる」 (でも適性なくて、モノにならず) 「あの人が□□することを推奨して いたから取り組んでみる。 (でも興味がわかなくて、モノにならず) という、 飛びついては失敗し、 飛びついては失敗し、 の繰り返しになっている人の 如何に多いことか。 ■かくいう私も、何回、何十回と過ちを 繰り返した末、ようやく気付いた、 「当たり前のこと」 だったのです。(遅すぎ) あなたにも、 思い当たるフシがありませんか? いや、なければよいのですが、、、 今日も人生とビジネスを楽しみましょう。【今日のピークパフォーマンス方程式】 ■「水を得た魚と、陸に上がった河童」 あなたはどちらのイメージで仕事をしたいか。 ■適材適所を意識し、自らの強みや適性を生かした仕事に 就くことが、自分のためであり、社会のためにもなる。 ■著名人が、◯◯の学習を推奨しているから、という理由で、 無条件にそれを受け入れる必要はないのではないか。 ■「あなたのことは、あなたしか分からない」 のであるから、 「あなたが、自分の頭で考える」 ことは凄く重要なこと。 ■自分の人生を、他者に委ねない。
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2816号 水を得た魚と、陸に上がった河童
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