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2663号 凸版印刷・足立直樹会長が破った「禁」


■日経新聞の夕刊に

 「こころの玉手箱」

 という、私の愛読欄があります。

 これまた少し前の話ですが、その2010年7月26日の号に、
 凸版印刷の足立直樹会長が登場されていました。


■足立さんは、父から


 「独身のうちは貯金をするな」

 「スポーツや人付き合い、その他
  何でも良いからカネを使って、自分に投資しろ」


 と教えられた、

 とコラムの中で振り返っておられます。


■私も、社会人になってからというもの、

 稼いだお金は本や書籍、講演、セミナー、会食、遊び、
 その他、新たな経験を得るためにほぼ全額を、
 突っ込んできました。


 そのため、長い間、

 通帳の残高は常に「1ケタ」ないし、
 「2ケタ万円台(の下のほう)」をウロウロしていて、

 給料が止まったら1ヵ月しのげません、
 くらいの状態が続きました。


 残高をそれ以上増やすことが「罪」で
 あるような気すら、していたのです(笑)


■足立さんも、


 「私はこの(父の)言葉を忠実に守り、
  30過ぎまでゴルフやスキーにカネを使い、

  大げさに言えば『宵越しの金は持たない』状態が
  続いた」


 のだそうです。


■ところが、一度だけ禁を破り、

 あるものを買うために貯金されたことがある
 といいます。


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 初任給が1万7800円だった時代に、
 銀座の和光で8万~9万円はしたと思う。

 決して安い買い物ではなかったが、
 社会人になったらぜひ手に入れようと決めていた。


 スイス・インターナショナルブランドのこの時計に
 憧れたのは、
 朝日新聞の記者だった兄が持っていたからだ。

 兄は時計好きで、ほかにもたくさん舶来ウォッチを
 集めていたが、
 一見地味でシンプルなデザインのこの時計に魅了された。

 落ち着きのある大人びた雰囲気が、
 未熟な私の心をつかんだのかもしれない。


 とにかく宝物のように大切に扱った。

 2年に1度は和光で悪いところがないか
 チェックしてもらった。

 遊びで遠出する時は別の時計で行った。
 万一出先で紛失したら困ると思ったからだ。

 一方で月曜の朝にこの時計を腕に締めると、
 「さあ仕事だ」
 と気分が切り替わった。

 毎週毎週そんな繰り返しが20年は続いただろうか。


 (中略)


 今でもたまにこの時計で出社すると、
 若いころのフレッシュな緊張感がよみがえる。


 (中略)


 この時計を買う時だけは例外で、
 1年間せっせと貯金した。

 「オヤジにばれると怒るかな。
  でも、これも投資の一種かな」

 とそんな自問自答を繰り返したあのころが懐かしい。


                      (引用ここまで)
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■20年ものあいだ

 「月曜の朝にこの時計を腕に締めると、
  『さあ仕事だ』
  と気分が切り替わった」


 そして

 「今でもたまにこの時計で出社すると、
  若いころのフレッシュな緊張感がよみがえる」


 というのですから、
 元は充分に取れているでしょう。

 こういう投資の仕方もアリなのだ、と思った次第。


■このような話を聞くと、

 やはりお金は貯めるよりも使うべき、
 と感じます。


 20代や30代のころに貯蓄に励み、

 「500万円貯めました」

 「1000万円できました」

 と喜んでも、


 「そのために付き合いは制限しました。
  人と会うとお金がかかるので」

 「本もまったく読みませんでした」

 「休日もお金を使わないよう、
  家でテレビを見て過ごしました」

 ということでは、仕方がないのでは。


■もちろん、人それぞれ、ライフスタイルは
 異なりますし、各人の価値観に沿えばよいだけの
 話ですが、

 足立さんは、お金を使って自分の行動に
 うまくつなげていかれた体験を上記のように
 披露されています。


 そして、こういう「投資」の仕方もあるんだな、
 思いましたので、

 「平成進化論」の読者さんにもお伝えしたく、
 ご紹介いたしました。


 【今日のピークパフォーマンス方程式】   ■凸版印刷会長・足立直樹氏は、父から    「独身のうちは貯金をするな」    「スポーツや人付き合い、その他何でも良いからカネを     使って、自分に投資しろ」    と教えられ、忠実に守ったという。   ■ただ一度だけ禁を破り、貯金して腕時計を買った事があった。    しかし、それにしても「身に付けるたび感情変化を起こす」    という「投資」に、結果としてなっていた。   ■やはり人生をトータルで考えたとき、若い時には、貯蓄よりも    投資に励んだほうが、リターンが大きそうである。

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