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2473号 人は闇の可能性領域を広げることもある


■いずれも、いわずもがなの名著ですが、
 ご紹介したい本があります。


 【 今日のお薦め本 アンネの日記】

       アンネ フランク (著), 深町 真理子 (翻訳)  文藝春秋



 【 今日のお薦め本 あのころはフリードリヒがいた】

       ハンス・ペーター・リヒター (著), 上田 真而子 (翻訳) 岩波書店



 【 今日のお薦め本 ぼくたちもそこにいた】

       ハンス・ペーター・リヒター (著), 上田 真而子 (翻訳) 岩波書店



 【 今日のお薦め本 若い兵士のとき】

       ハンス・ペーター・リヒター (著), 上田 真而子 (翻訳) 岩波書店



 【 今日のお薦め本 夜と霧】

       ヴィクトール・E・フランクル (著), 池田 香代子 (翻訳)  みすず書房



■去年、たまたま

 「あのころはフリードリヒがいた」

 とその続編を読んだあとに、ワシントンを訪れる機会があり、
 折角の機会なのでホロコースト記念館をたずねました。


 そのとき、大変な衝撃と共に、

 「負の意味での人間の可能性」

 を知らされたのでした。


■繰り返しになりますが、もしまだこの本を
 お読みになったことがなければ、ぜひ読んでみてください。

 岩波少年文庫に収録されている本であり、
 1時間もあれば読めると思います。


■あわせて巻末に掲載されている年表もご覧下さい。

 1933年1月30日 アドルフ・ヒトラーがドイツ帝国首相になる。

 から始まって、

 同年3月5日    ドイツ帝国議会選挙[ナチスと連立与党が絶対多数を獲得]、
         ユダヤ人排斥運動の開始

 以降、怒涛のようにユダヤ人への弾圧が
 加速度的に加えられていく様が手に取るように分かり、

 排斥運動開始以降の、弾圧の様子を時系列で追っていくだけで
 息が詰まるようで、苦しくなってきます。


■Amazonのレビューに

 「まず巻末の年表にくぎづけになった。

  今までこの手の本は、何冊か目にしてきたが。 
  これほど被害者目線で詳しく書かれたモノは、はじめてだ。

  人間の権利が、いかにして合法的に、はぎ取られていくのか。
  その様が、ありありと記されてる。」

 と記載されている方がありましたが、まったく同感です。


■話は変わりますが、

 一昨年と今年4月、カンボジアに行き、
 クメール・ルージュの独裁者ポル・ポトの政権下で行われた
 大量虐殺が行われた、

 キリング・フィールドとも呼ばれている刑場(S21)

 <S21 (トゥール・スレン)>

 
 を2度、見学いたしました。


■このときにも人間とはなんと残酷なことを
 いとも簡単に行える生き物かと暗澹たる思いを抱きました。

 ユダヤ人弾圧は7,80年前、
 ポル・ポト政権下の虐殺もわずか30年ほど前、

 つい、この間の出来事です。

 果たしてこれらに関与していた人たちのどれほどに
 罪の意識があったことでしょう。


■こんな出来事が現実に行われた時代が、ほんの数十年前に
 あったことを我々は知っておくべきでしょう。

 それどころか現在も、規模の差はあれど、
 同様のことが世界各地で行われているかもしれません。


 私たちは、日ごろ見聞することを通して、
 「人間とはこんなものだ」という認識を形成していますが、

 もし、本も読まず、人の話も聞かず、
 自分の狭い体験の世界で完結してしまうと、

 その「こんなもの」の認識は非常に狭いものに
 なってしまいます。


■過去数十年、あるいは数百年といった単位で
 歴史を疑似体験することで、視野が広がるのです。


 過去の常識が、現在では非常識に思えたとしても、

 いつの時代も人はこのような「加害者」となる可能性を
 常に持っており、

 同時に「被害者」となる可能性があるのでしょう。


■現代の日本において、
 なにかと問題が起きては騒がれているとはいえ、

 あの時代、出来事と比較相対すれば、なんかんのといっても、
 私たちは非常に恵まれた時代に生きているといって
 よいのかもしれません。


 そして同時に、この時代がいつまでも続くことが
 約束されているわけでも保証されているわけでもないことも
 また銘記しておかなければなりません。


■参考とする人生の対象を、
 過去に過去にとさかのぼっていったなら、

 人間の本質というものは、
 そうそう変わらないのではないかと思えてきます。


 今、たまさか、平和を享受している
 (たまたま目の前に凄惨な現実がない)
 からといって、

 今後、逆行することはないと考えるのは早計ではないか。


■倫理観・道徳観といった理性の部分で
 そういうところを抑制することに成功しているにすぎず、

 何らかのタガが外れたときに、
 また人間の根源的なものが噴き出てくることも、
 起こりうるのではないか。


 認めたくないことではありますが、
 そんな認識を持っておくことも重要ではないかと
 私は思うのです。


 【今日のピークパフォーマンス方程式】                ■過去にあった悲惨な、悲劇的な人生を疑似体験することで、      人は時に闇の部分をむき出しにしかねないことと、          その加害者にも被害者にもなりうることを知らされる。       ■正・負の面を問わず、様々な人生や価値観に触れれば触れる      ほど、人間の根源的な部分に意識を向けざるを得なくなる。  

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