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2181号 効率化の真逆に驚愕の天地がある


■畏敬の念をこめてコーヒーオタクと呼びたい店主が
 東京・上野に構えられている

 「北山珈琲店」

 に行ってきました。


 「待ち合わせ、商談等での利用お断り」

 「30分以上はお断り」

 「おしゃべり禁止」


 という、かなり、お客を選ぶ店だと思いますが、

 飛び交う注文を聞いていると、
 1500円クラスのコーヒーがどんどん出ています。

 そして、お客さんも次々とお店に入ってくるのです。


■それを見ながら、思ったものです。

 きっとこの店主は、お金儲けのために
 コーヒーの修行をされたのではないのだろうな、と。


■極めようとすると、コーヒーの道はとてつもなく深い
 もののようです。

 以前ご紹介した「コーヒーの鬼がゆく」という本のなかでは、
 コーヒーに人生を捧げた一人の男について
 詳しく書かれていました。


 たとえば、その人は、

 北は北海道から南は九州まで、全国各地の
 有名なコーヒー店をまわったのはもちろんのこと、

 40ヵ国以上を訪れ、

 ヨーロッパではカフェめぐりをし、アジア、アフリカでは
 コーヒー産地をめぐり、

 パリに至っては、10数回も行っておりながら

 「観光をまったくしなかった」

 そうです。


 これらの「旅行」の全ては、舌の基準をつくるために
 行われたものだということです。


■それと、

 まったくお客がいないときでも、絶対に椅子に
 座らなかったともいいます。

 店をしめたあと、夜中に豆を煎り続けた焙煎室にも
 椅子は置いてあったのですが、

 これは、おのれの心の弱さを戒めるために
 置いただけであって、いちども座ろうとしなかったとか。


■また、これは別の人ですが、

 敵情視察ないし道場破りのためにやってくる
 お客さんを迎え撃つため、

 「特別な豆」

 を、常時、用意していた人もありました。


 豆は、焙煎してしまうと長くはもたないため、
 いつ来るか分からない、
 しかしいつかは必ず現れる敵(?)を破るため、

 1~2週に1度は、夜な夜な秘蔵の豆をとりだして
 全神経をとがらせて焙煎する、

 ということをしていたらしい。


■このように、尋常ならざるコーヒーオタクぶりが
 書かれていたのですが、

 おそらくきっと、北山珈琲店の店主も、
 同じような修行の道を通ってこられた方ではないかと
 思いました。


 (なお、これらのエピソードについて詳しくお読みになりたい方は、
  2004号から2011号、および2020、2021号のバックナンバーを
  ご覧ください。

  ただ、バックナンバーを個別にお送りすることは
  致しかねますので、ご了承ねがいます)


■これは「効率化」とは全く異なる世界です。

 効率化のコの字もない世界、こんな天地があることを
 知っておかれるのも良いのではないでしょうか。


 【今日のピークパフォーマンス方程式】                ▼コーヒー店めぐりをするためだけに10回以上もパリに行く       (そしてまったく観光をしない)。                ▼お客がいないときも椅子に絶対座らないと決めている。       ▼来るかどうかも分からない客のために最高のコーヒー豆を       常備しておく。                         ▼これらは昨今叫ばれる効率化ではなく「非効率化」を進めて      いるといっていい。                        ところがその結果、行列ができることがある。           ▼どちらがいい、ではなく、それぞれの世界があることを        知っておくのも悪くない。                 

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