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2104号 常識的であれ(松下幸之助さん、ドラッカーさんを通して学んだこと)


■仕事が順調で、やることなすこと、全てうまくいく。

 そんな状態がしばらく続き、調子に乗りはじめ、
 やがて浮ついた精神状態が一定の振れ幅を越えてしまうと、

 周りの環境や、自らの自惚れの心に引きずられ、
 自分を見失うことが往々にしてあるものです。


■そういう状況になったとき、

 前進・進撃の号令をかけつづけ、
 忙しくなりすぎ、ゆっくりと考える時間、
 振り返る時間を取ることができなくなり、

 結果として周囲の気持ちを顧みることを忘れたり、
 大きな迷惑をかけることがあったりもするものです。


■しかし、これでうまくいっているのだから
 ちょっとくらい問題が起きたところで気にしない、

 といった開き直りの心すら出てきて、
 軌道修正の機会を持てなかった。

 そして、のちに高転びに転んでから、後悔した。
 そんな経験をお持ちの方があるかもしれません。

 (かくいう私も、そんな経験があります。
  ひょっとしたら、今もそうかもしれません)


■今後、再びそんなことが起きそうになったとき、

 おかしな陶酔感に幻惑され、
 遠いところに飛んでいってしまうになる自分を
 然るべき場所に戻そうとする力を持っておきたいと
 おもっているのです。

 その力は

 「ぶれない軸を持った状態」

 と言い換えてもよいかもしれません。


■そして、その軸は至極もっともな、
 平易、簡潔、明瞭、そして

 「ごくごく当たり前」「常識的」

 と感じられるものであるほうがいい。

 あまりに論理的に過ぎるとか、理知的に過ぎる、
 (でも、どこかひっかかるぞ、、、)

 という論や説に対しては疑ってかかったほうがいいと
 おもっているのです。


■論理的には間違っているわけではなさそうだけど、
 どことなく腑に落ちない。

 しかしそれは感覚的なものなので、いつも論理的に
 攻め立てる口が達者な人に言い負かされ、言い淀んでしまう。

 しかし本当に正しいのはどちらか、

 そんな問題提起を私にして下さったのが、
 ドラッカー学会の会長をつとめられる上田惇生先生です。

 (上田先生は20世紀最大の哲人ともいわれた、
  社会生態学者P.F.ドラッカーの主要著書の全ての翻訳を
  された方で、ドラッカーをして、日本における私の分身と
  いわしめられた方でもあります)


■たまたま、私が発起人をつとめている勉強会で
 毎回、上田先生をお招きしていることもあり、

 定期的にお目にかかる機会があるのですが、
 そのなかでいつも教えて下さるのが、この、

 「常識的な感覚」

 の大切さ、なのです。


■たとえば、

 「会社は株主のもの」という主張は、
 ある意味において正しい。

 けれども、それを徹底的に推し進めて
 株主価値の最大化を図るのが企業の至上命題、

 といわれると、一見その通りに見えるけれども、
 しかしどこかに、違和感を覚える。

 (それで残酷なリストラは肯定されるのか、
  すべてを自己責任として片付けていいのだろうか)

 その違和感を大切にせよ、と。


■上田先生とのお付き合いを頂いてからというもの、
 そんな風に考えながら、
 ドラッカーを徹底的に継続的に学んできました。

 そうするとドラッカーは極めて「常識的」なことを
 伝えていることが分かります。


■そして、

 たまたま、この数日、松下幸之助さんの下記の本


 【今日のお薦め本 商売心得帖】

                                           松下 幸之助 (著) 

  
 【今日のお薦め本 社員心得帖】

                                           松下 幸之助 (著)  


 【今日のお薦め本 経営心得帖】

                                           松下 幸之助 (著)  


 【今日のお薦め本 人生心得帖】

                                           松下 幸之助 (著)  


 【今日のお薦め本 実践経営哲学】

                                           松下 幸之助 (著)  


 【今日のお薦め本 経営のコツここなりと気づいた価値は百万両】

                                           松下 幸之助 (著)  

  
 を数年ぶりに通読したのですが、

 (簡潔、平易、平明な文章なので、あっという間に読めます)、

 あらためて、この「常識的な感覚」を持つことの大切さ、
 に気付かされた次第なのです。


■効率性、合理性、利益の追求はもちろん大事だけれども
 同時に人間の心の機微、あるいは社会との調和に
 もっと注意を向けるべきじゃないのかな、

 それらを並立、鼎立させることが
 結果として利益にもつながるんだよ、

 という松下幸之助さんの声が聞こえてきそうです。


■正直に告白すると、私も一時期、

 「効率性、合理性、利益の追求者の権化のような存在」

 を目指していた時期もありましたので、

 これらをどのように折り合いをつければいいか、
 これからも死ぬまで試行錯誤しつづけなければ
 ならないのでしょうけれども、

 少なくとも、

 「効率性、合理性、利益の追求」

 は大切だけれども、あくまで

 「ごくごく当たり前」「常識的な感覚」

 から逸脱した「効率性、合理性、利益の追求」は
 結果として全ての関わる人(自分も含む)を不幸にする
 のでは、

 そんな風に改めて考えさせられました。


 どれか一冊でもいいので、ぜひご一読されることを
 お勧めします。


 【今日のピークパフォーマンス方程式】                ■「ぶれない軸」を持つことが大事。                ■その軸は「常識的である」ことが必要である。           ■調子に乗りそうになったときは、「軸」あるいは「原点」       に立ち返る必要があるのではないか。                そしてそれは「平時」のときにこそ、自らの心の内に         刻み込んでおきたいものだ。                

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