■昨日は、 キャリア戦略と脳内爆発(小爆発、中爆発、大爆発)に ついて、私の考えをお伝えしました。 ■その中で、 自分の内部が作り変わってもいないのに、 自分を取り巻く外部環境が好転するというのは どこかおかしい。 ないし、 たまたまそのようなことが起きたとしても 長続きしないのではないか。 ■キャリア戦略(ないし人生戦略、経営戦略)を 考えるときには、安易な方法を選ぶのではなく、 自身の哲学、思想、あるいは道といわれるものを 確固たるものに高め、昇華していくべきであろう。 ■そのために脳内の小爆発、中爆発、そして 大爆発を継続的におこし続けることによって 新しい道が切り開かれる。 そんなことも書かせていただきました。 ■ちなみにこの数ヶ月の間における、 わたしにとっての大爆発(パラダイムシフト)は 【 利益についての概念の変化 】 でした。 ■儲かりさえすれば何をやってもよい、という考え方には これまでも大いなる違和感がありましたが、 自分のなかでうまくその考えをまとめられず、 それゆえ明快に説明することもできず、 つまるところ、 経営者として活動しながら 経営についての哲学も思想もなかった、ということを 率直に認めなくてはなりません。 ■そんななかドラッカーの哲学に触れ、 利益について、経営についてのパラダイムシフトが 起こされたわけですが、 氏は 「儲けさえすれば良い、儲けのみが目的」 というスタンスの経営は唾棄すべきものとして 忌み嫌います。 ■そして利益について、どのように捉えているのか 著作の至るところで述べられています。 すなわち、 ────────────────────────────── 事業体とは何かを問われると、たいていの企業人は 利益を得るための組織と答える。 たいていの経済学者も同じように答える。 この答えは間違いなだけでない。的外れである。 「現代の経営」 ────────────────────────────── ────────────────────────────── 利益が重要でないということではない。利益は企業や事業の 目的ではなく、条件である。 利益は、事業における意思決定の理由や原因や根拠ではなく、 妥当性の尺度である。 「現代の経営」 ────────────────────────────── ────────────────────────────── 企業にとって第一の責任は、存続することである。 換言するならば、企業経済学の指導原理は利益の最大化ではない。 損失の回避である。 したがって企業は、事業に伴うリスクに備えるために、 プレミアムを生み出さなければならない。 リスクに対するプレミアムの源泉は一つしかない。利益である。 「現代の経営」 ────────────────────────────── ────────────────────────────── 昨日のコストを賄えるかを問題にするように、明日のコストを 賄えるかを問題にしなければならない。 最大の問題は、成長に伴うリスクをカバーするだけの利益が あるかである。 こうして利潤動機なる概念は雲散する。搾取なる概念も消える。 「断絶の時代」 ────────────────────────────── ────────────────────────────── 事業の目標として利益を強調することは、事業の存続を 危うくするところまでマネジメントを誤り導く。 今日の利益のために、明日を犠牲にする。 売りやすい製品に力を入れ、 明日の市場のための製品をないがしろにする。 「現代の経営」 ────────────────────────────── ────────────────────────────── 利益計画の作成は必要である。 しかしそれは、利益の最大化についての計画ではなく、 利益の必要額についての計画でなければならない。 その必要額は、多くの企業が実際にあげている額はもちろん、 目標としている額をも大きく上回ることを知らなければならない。 「マネジメント」 ────────────────────────────── 【 今日のお薦め本 ドラッカー名著集2 現代の経営[上]】 P.F.ドラッカー (著), 上田 惇生 (翻訳) 【 今日のお薦め本 ドラッカー名著集3 現代の経営[下]】 P.F.ドラッカー (著), 上田 惇生 (翻訳) 【 今日のお薦め本 ドラッカー名著集7 断絶の時代】 P.F.ドラッカー (著), 上田 惇生 (翻訳) 【 今日のお薦め本 マネジメント - 基本と原則 [エッセンシャル版]】 P.F.ドラッカー (著), 上田 惇生 (著) ■いかがでしょうか。 これらの言葉について、私が稚拙な解釈を加えるつもりは ありません。 ただ、ぜひ各人、特に経営を預かっている方、 あるいは経営幹部、経営幹部を目指される方には ぜひ味わっていただきたい文章です。 ■わたしはこれら言葉の数々に触れ、 経営に対するパラダイムシフトが起きました。 当然のことながら、これからの当社の経営の在り方に ついても影響を及ぼすこととなるでしょう。 そうです。 変化は常に内から起こるもの、なのです。 ■自らの内部が作りかわれば、 自分を取り巻く外部の環境が好転することは必然、 といえる、ある種の確信を持っています。 繰り返します。 【 変化は常に内から起こるもの 】 なのです。 ■会のどなたに頼まれたわけでもありませんが、 自身の内部から変化を起こそうとする、 目線を同じくする方との交流を学会を通して 行えればと思っています。 <ドラッカー学会> <入会案内> ※入会にあたって「推薦者氏名」が必須項目に なっていますが、他の推薦者がいらっしゃらなければ、 私の名前(鮒谷周史)を記載いただいても結構です。 ぜひドラッカー思想に、そして会長の上田惇生先生 はじめ会員のみなさんとの接点をもっていただければと おもっております。 いうまでもありませんが、経済的動機でもなければ(当たり前) 誰かに依頼されたわけでもなく、 純粋に同志とでもいうべき方との間接的なつながりを、 ドラッカー学会を通して持てれば、 そんな風に考え、ご案内させていただいております。【今日のピークパフォーマンス方程式】 ■「変化は内から起こるもの」である。 ■自身の外部環境を好転させようとおもったならば、自らの 内部(思考、認識など)を変えなければならない。 ■これはキャリア戦略、経営戦略、そして人生戦略における 基本原則といってよいだろう。
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1987号 変化は内から起こるもの
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