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1199号 火の発見も1人の人間の「こと起こし主義」から始まった


■人と違ったことをする「こと起こし主義」にこそ
 ビジネスパーソンの飛躍のポイントがあります。

 ただ、ことを起こせば人から褒められるかというと、
 逆に最初は不審に思われたり、ひどい場合には嘲笑されたりすること
 すらあるのはいたしかたのないこと。

 しかし、偉業を成し遂げる人は古今東西を見渡しても
 例外なく「こと起こし主義」の人です。


■思えば太古の昔、人類で最初に火をおこした人も
 「こと起こし主義」の人ではなかったのでしょうか。

 いや、きっとそうであったはず。

 「あいつは一体、何をやっているんだ?」

 ある人の奇異な行動をみて、周囲の人たちは噂をたてはじめ
 ます。

 「おまえ、見たか」

 「見た、見た! あいつ、なんかヘンだった」

 「先をとがらせた棒っきれを、両手でもむようにして
  回しているんだ。下に板を敷いてな」

 「それだけじゃねぇ。来る日も来る日も、朝から晩まで
  あれをやっているんだ」


■噂は、集落じゅうに広がっていきます。

 やがて、業を煮やした一人の男が声を荒げます。

 「おい! そんなことをしているヒマがあるなら、
  マンモスでも狩りに行け!」

 しかし彼は、聞く耳を持ちません。
 やはり、来る日も来る日もおかしなことをやっています。


■「そうか、おめぇ、マンモス狩るのはいやだか。
  わかった。じゃあもうマンモスはいいから、
  木の実のひとつも拾ってきておくれ」

 ところが、それでも彼は動じません。
 周囲はほとほと呆れました。

 「あいつは、気がふれたにちげえねえ」

 意見は一致し、人々は話題がなくなるとその男(女性だった
 かもしれませんが)の奇異な行動をネタに笑い合うのが
 常となりました。


■しかし、大多数の「ことなかれ主義」の人たちに混じって、
 「こと起こし主義」に目覚めつつある幾人かのグループも
 できはじめていたのでした。

 そういう人たちは、おおっぴらに加勢はしないのですが、
 人がいないときにそっと近づいて、ねえねえ、何やってるのと
 聞き出したり、食料を分け与えたりしていたのでした。

 とはいえ圧倒的多数からは、依然として変人扱い。
 この人類の偉大な先人は、やはり孤独なのでした。


■ところが、ある夕暮れどきのこと。
 ついに、「こと」は起こります。

 先のとがった棒と板とのあいだに、ポッと炎が立ったのです。

 それは小さな小さな炎でしたが、みるみるうちに
 板を燃やし、大きく燃え上がりました。


■まず駆け寄ってきたのは、彼に味方していた人たちです。

 「おい! なんだこれは?」
 「やったなっ? ついにやったんだなっ?」

 それは夕闇が迫る集落を赤々と照らし、あまつさえ暖かな熱すらを
 発しているのでした。


■彼をさんざんバカにしてきた集落のみんなも、
 いっせいに集まってきます。

 もうとっくに日は沈んでいるというのに、炎の近くでは
 お互いの顔がよく見えました。

 冷え込んでくるこの時間帯ですが、火の近くなら
 ぽかぽかと暖かいのです。

 人の輪はいつまでもなくならず、やがて談笑も起きてきて、
 食事もみんなでそこに集まってとることになりました。


■このようにして(かどうかは分かりませんが)、彼らは人類の
 発展において重要な役割を担うことになる火との邂逅を果たした
 のではないか、と私は想像するのです。

 人類は暗闇に明かりをともす術を覚え、また暖をとり、食物に
 熱を加え、獣から身を守ることも可能になりました。

 この火の発見によって初めて人類は文化を築き上げる余力を
 持ったと言われています。


■ここに至って、彼は生きながらにして伝説となりました。

 最初は嘲っていた人たちも、

 「おまえなら、きっととんでもないことをやってくれると
  思っていたよ」

 と言い出すようになりました。

 こんな賛辞が飛んでくるのは、たいていにおいて事後のこと。


■人類が文明を持つことになったのも、こんな1人の人間の
 「こと起こし主義」から始まったものかもしれません。

 「ことを起こす」にあたって、周囲の噂など気にせず、一心不乱に
 信念を貫徹したいものです。


 【今日のピークパフォーマンス方程式】   ■人類の発展を大きく左右するような発明・発見も、一人の    人間の「こと起こし主義」から始まったものかもしれない。   ■往々にして、正しい評価が定まるのは事後のこと。    トライ・アンド・エラーの最中に多く聞こえてくる声には    耳を傾けず、ひたすらに己の信ずる道を進めばよい。   ■周囲の声に屈せず、信念を貫き通した人が伝説となる。

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