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1152号 伝達能力を持つことはビジネスパーソンにとっての必須スキル


■ビジネスとは、双方の価値を交換していくプロセスの中で、
 お互いにその価値を逓増させていくもの。

 1を2に、2を3に、
 と交換の過程の中で価値を増加させることで、

 ネットワークを拡大でき、ビジネスチャンスを得ることができ、
 収益をもたらしてくれます。


■......なんて、こむずかしい説明をするよりも、

 「Let's わらしべ」(英語的に無理があるのは重々承知)

 なんて言ったほうが、はるかに分かりやすいですよね!?


■わらしべ長者の話はこんなかんじです。

 むかしむかし、あるところに、気だてはよいが貧乏な男が
 おりました。

 ある日、男は道で拾った一本のわらを持って歩いていた
 ところ、アブがまとわりついてくる。

 うるさく思ったので、つかまえて、わらの先にしばりつけて
 歩いていたのです。


■するとそこに立派な牛車が通りかかりました。
 牛車には男の子とお母さんが乗っています。

 男の子は「あれがほしい」と言うので、母親はミカン3つと
 わらしべを交換します。

 ミカンを手に、男はさらに道を行くと、若い娘が
 うずくまっている。

 「のどがかわいて動けないのです」

 そう言う娘に、男はミカンをぜんぶあげてしまいました。

 「あなたは命の恩人です。ぜひ、お礼をさせてください」

 案内されると、たいへんな豪邸。男は、上質な反物を3つもらいます。


■その帰り道、すれ違いかけた武士の引いていた馬が、
 突然倒れました。

 「これは困った。急用があって、倒れた馬の面倒を見ていられない」

 「それでは、この反物ひとつと、その馬を交換しませんか」

 言ってみるものです。武士はよろこんで応じてくれました。

 武士がいなくなると、馬はスックと起きあがり、
 元気にいななきはじめます。


■安心した男は市場に行き、残りの反物で馬具を買い、
 乗馬して闊歩していました。

 すると通りかかった大きな屋敷が、引越しの真っ最中。

 男を見た屋敷の主人、

 「こりゃ立派な馬をお持ちだ。私はこれから長旅に出ます。
  そのあいだ屋敷を自由にしてかまいませんから、ひとつ、
  この馬を譲ってくださらんか」

 主人は、その後戻ることはなく、屋敷はそっくり男のものに
 なりました。

 人は彼のことをわらしべ長者と呼ぶようになったとさ。


■これが、昔話「わらしべ長者」のストーリーですが、
 こう言ったほうが圧倒的に分かりやすいですよね?

 こむずかしく言えば、


  ▼Aさんがわらしべを拾ってアブに結ぶことによって
   価値が創出される。

  ▼AさんのわらしべとBさんのミカン3つが交換され、
   価値の交換・逓増が発生する。

  ▼Aさんのミカン3つとCさんの反物3つが交換され、
   価値の交換・逓増が発生する。

  ▼Aさんの反物1つとDさんの馬が交換され、
   価値の交換・逓増が発生する。

  ▼Aさんの反物2つとEさんの馬具が交換され、
   価値の交換・逓増が発生する。

  ▼Aさんの馬具をつけた馬と......


 このようになるわけですが、
 これだけの分量で説明をするよりも、たんに

 「『わらしべ長者』で、家を一軒手に入れた」

 と言ったほうが圧倒的に分かりやすいわけです。


■実際、先日そんなことがありました。

 ただのペーパークリップを、ネットの物々交換サイトを
 使って一軒家に変えてしまった人物が現れたのです。

 クリップは、まず魚の形のペンと交換され、
 次はドアノブに、キャンプ用コンロに......
 とやっているうちに、最後は家を手に入れたそうです。

 いきさつを詳しくお知りになりたい方のために、
 記事を1~2紹介しておきます。


  ▼ITmedia News:ネットの力で「わらしべ長者」になった男
  http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0607/10/news055.html

  ▼CNET Networks Japan:
   ネット版わらしべ長者への道--ペーパークリップは家一軒に化けるか
  http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20101489,00.htm


■ここで、いずれの記事も「わらしべ長者」の一言で、
 ズバリ本質をあらわしてしまっていることに着目して
 ほしいのです。

 本稿の目的はそこにあるのであり、いますぐ物々交換を
 始めようという趣旨ではありません。(笑)


■たったひと言で分かるなら、こむずかしい理屈を並べて
 説明するよりは「Let's わらしべ長者」でいいんです。

 私たちは、ビジネスを難しいものという先入観によって
 見ているために、カンタンなことをわざわざ難しくして
 説明していないでしょうか。


■ビジネスパーソンに、伝達能力は必須です。

 「当社の製品は......」
 「スペックは......」

 と説明するよりも、「ひと言の比喩」のほうがはるかに
 分かりやすいのではないか?

 そう考えるべき場面が、多々あるのではないでしょうか。

 この話は明日に続きます。


 【今日のピークパフォーマンス方程式】   ■「ビジネスは価値の交換・逓増」と言うより、    「Let's わらしべ」のほうが分かりやすい。   ■ビジネスパーソンにとって伝達能力は不可欠。    特に現代は、ひと言で本質を説明できる人間が重宝される。    こむずかしい理屈より、ひと言の比喩で表せないか考える    ようにしよう。   ■それは相手に対する親切というものでありもするのである。

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