■だいぶ前の話になるのですが、 私がお世話になっている、ある先輩経営者が嘆いておられました。 それは、面接に来た人の90%は、まだ仕事の内容も満足に話が 終わらないうちから、 「それで、いくらほどいただけるのですか?」 「どんな福利厚生があるのですか?」 「社会保険はどうなっていますか?」 と聞いてくる、とのこと。 ■もちろんそうした中にも優秀な人はいますので、 このような質問をすることが一概にいけないということでは ないのですが、 経営者の立場としては、給与額や福利厚生といった内容に ついてはいちばん後回しでもよいことなのです。 ■ところが、行く先々でそのような質問を繰り返し、 「さいきん雇用状況は好転していると聞いているのに、 なかなか採用されない」 と嘆いている人がいるとしたら、 こんな話の進め方では、それも当然といえるのかも しれません。 ■むしろ言うべきなのは、 「最初の1ヶ月、3ヶ月、ないし半年間は、 お金はいくらでもかまいません。 あるいは、出なくてもかまいません。 そのかわり、大きな結果を出したときに、 その結果に見合った額面をください」 ということ。 そういう人をこそ、経営者という人種はよろこんで採用したい ものなのです。 ■このような考え方をするためには、 「お金のためにではなく、学ぶために働く」 という発想が不可欠となります。 一般的には、なんのために働くかといえば、 その目的は「お金を得るため」です。 これはその通りであり、ある一面の真理でしょう。 ■ただ、以前にもちょっと触れたことがありますが、 「お金がもらえるから」というだけの理由で仕事をする としたら、それは問題です。 お金は入るけれども、成長が伴わない。そういう労働形態は、 単なる「時間の切り売り」になってしまいます。 仕事をしながら進化・成長できるような、そんな環境を 求めなければなりません。 ■とはいえ、間違ってはいけない点がひとつあります。 「自分がいるところは成長できる職場じゃない」 と言ってはいけません。 学ぼうという気持ちさえあるなら、どんな仕事でも学びが あるはず。 環境ではなく、まずは自分自身に問題がないかどうか 点検してみることは重要です。 そういう姿勢を持ったうえで、よりよい環境を選ぶというなら それは大事だということ。 ■「お金のために働く」という根強い信念を持ちながら、 「ここは成長できる環境ではない」と言うのだとしたら、 それは少し合わせる焦点を間違えているといえそうです。 まず自らの内面に、 「お金のためにではなく、学ぶために働く」 という思いを持ち、そのうえで働く必要があります。【今日のピークパフォーマンス方程式】 ■お金のためにではなく、学ぶために働こう。そういう発想を 持たなければ、本当に成長できる環境を得ることはできない。 ■なぜなら成長は環境によって与えられるものではなく 「学びたい」という意志によって得られるようになるもの だからだ。 ■学びたい気持ちがまずあり、そのうえでよりよい環境を 求めるのが正しい手順である。
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1139号 成長する人の特徴は、お金のためにではなく学ぶために働くこと
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