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0514号 船の推進力を上げるため、枝葉末節はどんどん捨てる。


■戦いを略すと書いて、戦略といいます。

 いろんなところで戦略とは、戦術とは、と語られて食傷気味の方も
 いらっしゃるかもしれませんが、しばらくお付き合い下さい。


■私見ですが、戦略とは、実を言うと「捨てる技術」だと思っています。


■たとえていうと、、、

 船は、長い間海水につかっていると、だんだんと船底にフジツボなどの
 貝類がくっついてきます。

 船底一面にびっしりまとわりつかれた船は、推進力を失ってしまいます。


■かのバルチック艦隊の敗因も、フジツボのせいだったと聞けば
 驚かれるかもしれません。


■日露戦争での劣勢を巻き返すため、ロシア皇帝のニコライ2世は
 世界最強といわれるバルチック艦隊を日露海戦に投入することに決定。

 かくして40隻のバルチック艦隊は、はるかバルト海から日本を目指しての
 空前の規模での大航海を開始しました。


■バルト海から大西洋に出て、アフリカ大陸の喜望峰を回ってインド洋を
 渡り、ほぼ地球を半周して対馬海峡に到着。
 ここまでに8ヵ月かかっています。

 そして東郷平八郎司令長官率いる日本の連合艦隊との戦いに臨んだの
 ですが、このときバルチック艦隊は、すでに戦える状態ではなくなって
 いたのです。


■この長い長い航海の結果、バルチック艦隊の船底にはびっしりと
 フジツボ類を中心とした貝類が付着していました。

 フジツボにとりつかれた船体は極端に船足が遅くなります。そのため
 今日でも航海の前には必ずフジツボを落とすそうです。

 このフジツボをそのままにしておくと、こんどはそこに海草まで
 くっついてきて、最後にはモップみたいになってしまうというのです。


■これにより、日本艦隊の動きはバルチック艦隊に較べ数倍早かったと
 推定されます。

 日本の連合艦隊が完勝できた要因として有名な「丁字(T字)戦法」も、
 ロシア艦隊に船足があったなら果たして成功していたかどうか。


■フジツボのせいでもたついたロシア艦隊を取り囲むように日本艦隊は
 執拗に攻撃します。
 これに対し、ロシア海軍は逃げようにもその足がなかったのです。

 こうしてバルチック艦隊は、その世界最強の誉れとともに日本海の藻屑と
 消えました。


■ほかにも日本海軍の勝利は多くの僥倖が重なった上でのことだった
 でしょう。

 けれどもその一つの要因として、長い航海を経てさまざまなものが船体に
 張り付いて足回りが遅くなったことが挙げられます。


■長々と話を続けてきましたが、ビジネスの現場においてもフジツボに足を
 とられて四苦八苦している事例を幾多も目にします。


■ビジネスにおいて、あれもやろう、これもやろう、と様々なことに手を出す
 ことも一時においてはよいのですが、やったことについての精査をせずに
 惰性で行い続けることで徐々に動きが遅くなってきます。

 ちょうど、フジツボに海草までまとわりついて船が身動き取れなくなる
 ように。


■逆説的なようですが、真に偉大な成果を残そうとするのであれば、
 シンプルにシンプルになるように、あれも捨て、これも捨てる。

 不要不急のもの、枝葉末節のものを見極め、どんどん切り捨てる。


■そうすることによってあなたの船は身軽になり、骨太でパフォーマンスの
 高い行動に落とすことができるようになります。

 当然、それ相応の結果も生み出すことが可能となるでしょう。


 【今日のピークパフォーマンス方程式】   ■戦略とは捨てる技術だといえる。   ■あれもこれもは動きが遅くなる。    不要不急のもの、枝葉末節のものを見極め、どんどん切り    捨てなければならない。   ■身軽さこそパフォーマンスの高い行動の推進力であることを    知るべきである。

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